サウディアラビア王国の教育振興

サウディアラビア王国は、今日、総合的な教育の振興と普及を達成しています。その象徴として8つの大学をあげることができますが、これらの大学は、設置都市にふさわしく、大学の学術研究に必要な施設や設備が充実しており、世界の中でも最高水準の大学であると言えます。

また、教育の普及の成果の一つの基準として学校数が挙げられますが、王国には数千に及ぶ男女別学の小中高学校があります。そのほかに、各種専門学校、研修所、社会人学校、幼稚園があります。

教育の興隆は、サウディアラビア王国の建国の父アブドルアジーズ国王が王国の建国当初から着手した教育の普及努力と、アブドルアジーズ国王の逝去後、その事業を継承した歴代の国王が教育行政の職責を全うした成果であると言えます。

二聖モスクの守護者ファハド・ビン・アブドルアジーズ国王の治世下において、教育の興隆は、最高潮に達しました。ファハド国王は、1953年、王国史に刻まれる最初の教育省が設立された時の初代教育大臣でした。その時以来、ファハド国王は、教育に特別の配慮と深い関心を示してきました。その成果が実り、王国は、教育の分野において短期間のうちに飛躍的な発展を達成したのです。

下記の項目は、教育の分野において王国が達成した成果(1970年から1999年の期間)を数字で示したものです。

  1. 全教育過程の学校総数は、3,283校から2万3,000校を越え、7倍に増加しました。
  2. 就学者数は男女合わせて、60万人から470万人に増加し、8倍に達しました。
  3. 高等教育過程の男女の就学者数は8,000人から36万人に増加しました。
  4. 専門学校の生徒数は、840人から3万8,000人に増加しました。
  5. 職業訓練センターの訓練生は578人から1万人に増加しました。

同期間の新規開校数の平均値は下記の通りです。

小学校 : 毎日1校
中学校 : 2日に1校
高等学校 : 5日に1校

政府は、1970年以降、人材開発と労働者の訓練を、数次にわたる5ヵ年計画の主要目標の一つとして設定しました。第6次5ヵ年計画(1995年―2000年)において、1,834億リヤールが教育部門に割り当てられましたが、これは、同計画の総支出額の21.5%を占めています。2000年会計年度(イスラム暦1420-1421年)予算に計上された教育と労働者の訓練費用は490億リヤールに達しており、予算の26%弱を占めています。

教育省が管轄する男子学校総数は、1998年(イスラム暦1419年)には1万2,323校に達し、学生総数217万1,010人、男子教員総数15万7,138人を数えています。

また、女子教育庁が管轄する女子学校総数は、1998年(イスラム暦1419年)には1万3,598校に達し学生総数222万3,382人、女子教員総数20万303人を数えています。

政府統計によると、8つの総合大学、男女教員養成専門学校、医科専門学校などの学部は総計250、男女の学部学生数は36万人、教員数は1万7,000人に達しています。

技術教育・職業訓練庁管轄の専門学校と職業訓練センターは72校に達しています。その中には技術専門学校、中等工業技術研修所、中等商業研修所、農業研修所、技術指導者専門学校、指導者養成校、情報センターなどが含まれており、これらの教育機関の就学者数は、3万8,000人を超えています。一方、30を数える職業訓練センターにおいては、各種の職業訓練が昼間コースと夜間コースに分けて実施されており、訓練者数は1万人に達しています。

技術教育・職業訓練庁は、民間の訓練センターも管轄しています。300を越える専門学校と訓練センターでは、1万8,000人を越える学生が学んでします。

国家は、すべての国民に対する教育の普及拡大にも配慮しています。政府は、身体障害者(目の不自由な人、聾唖者、知恵遅れの人)のために118の特殊教育男子校と25の特殊教育女子校を開校しました。これらの学校は、五感のうち正常に機能している感覚に働きかけることによってその能力を引き出し、社会生活が営めるようにすることを目標としています。

教育省管轄のこれらの男子校には約7,600人の男子学生と、1,834人の男子教員がいます。女子教育庁管轄のこれらの女子校には、約2,400人の女子学生と1,980人の女子教員がいます。

全教育過程の公立学校の授業料は無料で、一部の教育課程の男女学生には奨学金が給付されています。大学の学部、技術専門学校、研修所の学生の中には毎月1,000リヤールの奨学金の給付を受けている学生もいます。また、医療費、住宅手当、生活費、交通費も支給されています。

国の公立教育機関のほかに、幼稚園から高校までの私立学校があり、その数は数十に達しています。教育省と女子教育庁がこれらの私立学校を監督し、指導要綱や規定教育科目を指示するとともに、教育に必要な設備などに関する支援を実施しています。

様々な水準の教育過程の普及とともに、国は文盲の撲滅と社会人教育を目的とした夜間校を開校していますが、国家のこうした努力は、国民(男女)の識字率の向上に際立った成果をあげています。教育省が管轄する、夜間男子校は1999年(イスラム暦1419-1420年)には1,155校、就学者数3万5,168人に達しました。女子教育庁が管轄する夜間女子校は1999年(イスラム暦1419-1420年)には、2,107校、就学者数7万4,648人に達しました。

サウディアラビア王国の文化面・職業面における教育の熱意と文盲撲滅努力が評価され、国際的、地域的機関から4つの功労賞が王国に授与されました。

  1. 国防・航空省文化教育局に対して1996年、「功労賞」がユネスコから授与されました。
  2. 識字率向上の分野においてその功績と文明への貢献が認められ、教育省社会人教育局に対して「アラブ教育・文化・科学機関賞」が同機関から授与されました。
  3. 女子教育庁に対し1998年に「ノマ賞」がユネスコから授与されました。
  4. 国家警備隊文化・教育局に対して「国際社会人教育賞」が1999年に社会人教育世界会議(本部在カナダ)から授与されました。