日・サ経済関係の現状

日本の対サウディアラビア貿易額は米国に次いで多く、1996年の輸出額は30億ドル(ピークは1983年度67億ドル)、輸入額は107億ドル(ピークは1981年度215億ドル)であった。主な輸出品は自動車、機械、金属、電化製品などで、輸入品は原油、石油製品、LPGなどであった。日本の総貿易量に占める対サ貿易量は国別で輸出は21位、輸入は10位であった(1996年)。

またエネルギー関連では1997年の原油輸入量は116.0万バーレル/日で日本の原油総輸入量の24.8%、石油製品輸入量は8.2万バーレル/日で日本の石油製品輸入量の14.2%、LPGの輸入量は629万トンで日本の総輸入量の41.4%であった。

一方、サウディ国内における日本企業の投資については、投資件数では欧米諸国には及ばないものの、今日まで総投資額においては米国に次いで第2位となっている。(下図参照)

欧米主要各国の製造業合弁企業数と出資総額(1996年6月現在)
企業数(件) 出資総額(百万SR)
日  本  5 10,338
米  国 47 27,787
イギリス 16    498
フランス  4    397
ド イ ツ 14    755
出所:サウディ工業・電力省資料

今までの投資先は以下に示す通り、石油関連の大型プロジェクトが主体となっている。

  1. 三菱化学(株)が中心の石油化学プラント事業(ジュベイルのイースタン・ペトロケミカル(シャルク)社、1985年操業開始)
  2. 三菱ガス化学(株)が中心のメタノール・プラント事業(ジュベイルのサウディ・メタノール(アルラジ)社、1983年操業開始)
  3. 住友金属鉱業(株)、住友商事(株)の石油・天然ガス・水輸送管事業(ダンマームのナショナル・パイプ(NPC)社、1980年操業開始)
  4. 三菱重工、三菱商事、茶谷産業のエアコン製造事業(ジェッダのサウディ・エレクトリック・アプライアンス(SELECT)社、1988年操業開始)

またこの2~3年の新規投資プロジェクトとしては交洋(株)のエビの養殖・加工事業(アルリース市)、三共(株)、山之内(株)、JAIDO、丸紅(株)の製薬工場(ジェッダ)、美濃窯業(株)の耐火煉瓦工場(ジュベイル)、丸紅(株)主体の繊維工場(ハサー)等があり、現在設立準備中ないし工場建設中である。

一方、日本政府は対サ技術協力において積極的である。例えば、公的機関であるJICA(国際協力事業団)を通して、1996年度末累計で、日本国内に受け入れたサウディ人研修生は981名(主に工業、通信・放送、人材育成の分野)、サウディアラビアへ派遣した日本人専門家は521名(主に工業、教育・文化、人材育成)、日本人調査団員は560名(主に工業、人材育成、社会基盤)である。

転載:「アブドルアジーズ王の生涯」
日本サウディアラビア協会出版