日本サウディアラビア経済技術協力協定の締結

日・サ経済技術協力協定調印式 (東京、1975年 )(P.149-1)

日・サ経済技術協力問題が最初に公式に取り上げられたのは、前述のスルターン殿下・交通相が1960年に訪日した際、小坂外相に対し、サウディアラビアの4事業計画(自動車電話計画、天然ガス利用、鉄鉱開発、漁業)への日本の協力を要請した時である。1971年のファイサル国王訪日の機会に、日本政府は経済技術協力協定案をまとめサウディ側へ提示した。その後、同協定の早期締結に向け、両国間で閣僚・事務レベルの折衝が行われた結果、1975年3月1日、日本においてナーゼル国務大臣兼企画庁長官と宮沢外務大臣との間で同協定が正式に締結された。同協定の骨子は次の通りである。

  1. 両国政府は両国間の経済、技術協力の促進に努力する(第1条)。
  2. 両国政府は工業、石油などの経済開発分野における合弁事業などの設立によって、これらの分野で協力を行う(第2条1)。専門家の派遣、研修生に対する研修手当の支給などの協力を行う(第2条2)。
  3. サウディアラビア政府は日本から派遣される専門家及びその家族に対し免税、便宜の供与などを行うほか、必要な設備、機材などの関税を免除する(第3条)。
  4. サウディアラビア政府は同国内における日本の資本投下を奨励する(第5条)。
  5. 協定の効果的な実施のため、開発事業計画および措置について協議などを行うための合同委員会の設置(第6条)。

転載:「アブドルアジーズ王の生涯」
日本サウディアラビア協会出版